責任感との付き合い方が下手だという話。え、そんな話?
その昔まだまだ学生感の抜けない時期…
2人でのコンサートの企画に携わるも、主催が企画途中に心身のバランスを崩しフェードアウトした。残された私はチケットとチラシの製作を淡々とこなしながら内心不安に苛まれる。
会場のキャパ、立地、雰囲気、チケット価格、受付の進行、プログラム、技術と表現、その他もろもろ…本当にお客様にご満足いただけるのでしょうか?の不安。
さらにお客様の貴重な休日を私のために使っていただいてよろしいのでしょうか?の不安も。
ついでに共演するピアニストへの謝礼、使用するピアノの質、何なら自宅からの距離、拘束時間、依頼した楽曲の難易度、曲数、これで良かったんでしょうか?の不安も追加で。
学生上がりの身分。プロとしての自信のなさからくる不安はあっただろうが、それにしても一つのコンサート企画で夜も眠れなくなるとは思いもしなかった。オペラでソロを歌ってきた割には一人になると途端に心細くなるものだ。
結果、フェードアウトした主催も直前に戻りなんとか無事終演を迎えることができたのだが、企画途中の悪夢のような不安が謎のトラウマとなった。
10年ほど経過した今、自主コンサートの企画をするとしたらどうだろうと考える。自信のなさってやつはだいぶ居なくなったと思うけども、お客様の満足度に関してはいくら準備しても、温かい言葉をかけられても最後まで不安なんじゃないかなあ。(暗譜飛んだら怖いなあ)
キャパに合った会場取りからコンセプト選定、価格設定、チラシ・チケット製作、構成、練習、暗譜、集客、、、やりたいことを実現するにしろ自由には重圧と責任が伴う。
全部1人でやってる人ってすごいや。
私は今しばらくは頼れる共演者を探してうろうろすることにした。