日常に飽きてしまった人の人生観を変える日本の名言3撰

こころのゆとり
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毎日が同じことの繰り返しで嫌になってしまうこと、誰しもありますよね。

こんな考え方もあるんだ、と少し視点が変わるような言葉をご紹介します。

つまり只の趣味ページです。

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日常に飽きてしまった人の人生観を変える日本の名言3撰

人間五十年、化天のうちをくらぶれば

人間五十年、化天けてんの内をくらぶれば夢幻ゆめまぼろしのごとくなり

『敦盛』より

 

人間の寿命は50年。

8千年を生きるという楽変化天らくへんげてんと比べればあまりに短く、さながら夢幻のようだ。

 

織田信長が好んだ幸若舞こうわかまい『敦盛あつもり』の一節です。

幸若舞とは、室町時代の武家に愛好された曲舞くせまいの一種だそうです。

楽変化天とは仏教でいう天上界の中で、いまだ欲望に捉われる6つの天界のうちのひとつです。

そこでは寿命は八千年となっていて、人間界の八百年を一日一夜とするのだそう。

八千年、気が遠くなりますね( ;∀;)

 

織田信長はかの有名な桶狭間の戦いの直前に『敦盛』を舞ったといわれています。

強靭な武将のイメージが強い信長ですが、この一節は実に刹那的というか、儚ささえ感じますね。

もともと人生を儚いものとして捉えていたからこそ、恐れることなく戦に挑めたのかもしれません。

 

心にも あらでうき世に ながらへば

心にも あらでうき世に ながらへば

恋しかるべき 夜半の月かな

百人一首 第68首 三条院

 

望まずとも、この世に長く生き永らえてしまったならば

恋しく思う日が来るのだろう 今宵の美しい月を

 

三条院は、6年という短い在位中に内裏が2度焼失しています。

崩御の3年前には眼病に罹り、失明。

そして最晩年には藤原道長からの圧力によって退位を余儀なくされました。

身分が高くとも、苦労続きの人生だったのですね。

 

そのうえでこの歌。

なんとも切なくなります。。

 

ながらへば またこの頃や しのばれむ

ながらへば またこの頃や しのばれむ

憂しと見し世ぞ 今は恋しき

百人一首 第84首 藤原清輔朝臣

 

今は辛いこんな毎日でも、生き永らえていればいつかは懐かしく思う日がくるのだろうか

昔の苦しかった日々も、今となっては恋しく思えるのだから

 

藤原清輔は父親との不仲のため、四十路まで出世を邪魔され続けたそうです。

身内に苦しめられるというのは、切っても切れない縁だけに辛いですよね。

今世でのすべての日々を美しい思い出として生涯を終えられるなら、それが最高の幸せかもしれません。

 

まとめ

短い生涯で激動の時代を生き抜いた古人の人生観というのは、本当に興味深いです。

今よりもずっと死が身近にあり、変化の多い世界だったはずです。

現代の日本も終戦から70年が過ぎ、俄かながら変化の連続でした。

そして変わらず、明日のことは誰にもわかりません。

 

一瞬一時を大切に、後悔のないように生きていきたいものです。