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わたしは普通科理系のごく一般的な女子高生でした。
そんな凡女子高生がなぜ音大受験を決心したのかと言いますと。
当時クラシックブームを巻き起こしていた「のだめ」の影響は勿論あったのですが、一番最初は、中学に来た教育実習の先生が見せてくださったオペラ『椿姫』に感銘を受けたからなのでした。
凡女子高生が音大を受験した話
初めてのオペラ体験
G.ヴェルディ作曲のオペラ『椿姫-La Traviata-』は、タイトルを直訳すると『道を踏み外した女』となります。
大人になった今でこそ歌詞の意味や主人公のヴィオレッタちゃんの気持ちが少しはわかるのですが、当時高校生だったわたしは単純に華やかな音楽に惹かれたのだと思います。
ヴェルディの音楽は人間の感情を根本から揺さぶりますから。
あと、華美な衣装と西欧の格調高そうな室内装飾ですね。(ベルばらオタクでした)
しばらくぼーっとするも
実家の家業は音楽とは無縁でしたので、環境も音楽とはかけ離れていました。
なので、椿姫を鑑賞してすぐ後に音楽の道を志そう、とはなりませんでしたね。
小さい頃一緒に遊んだ年上の幼馴染が音高から短期音大に進んだこと以外は、音大関連の情報なんてありませんでした。
それにその幼馴染は幼少期より音楽に励んでいなければ入るのは難しい、ピアノ科でした。
音大は、小さい頃から血の滲むような練習を日々重ねて来ていないと無理なのだと、実家で聞かされていましたね。
くすぶっていた炎が消えず
それでもなんだか、授業で垣間見たオペラの世界が気になって仕方ありませんでした。
わたしでも私大の声楽科ならば入れるかもしれない、ということが発覚したのはそれから少し後だったように思います。
それを周りの環境が許すのかどうかさえわからない状態で、密かに音大受験を決心したのは中学3年生の終わり頃。
しばらくは親には伝えられませんでしたけど。
本当に抑えようのない衝動です。激情というか情念というか。。
感情がすごく強かったのをよく覚えています。
あれは確実に、若さからきたものです…青春です。
そして高2。
ずぶの素人が音大に行きたいと言い出すのはなんとなく恥ずかしくて、趣味と偽って声楽を習い始めました。
本当に音大受験することにした
最後まで一般大に行くか、本当に音大を受けるのか迷い、ウジウジする時はありましたが(あまちゃん)
結局
音大受験を諦めて大人になる→
テレビとかで声楽家を見る→
なんだかすごくモヤモヤする
という未来を想像したときに耐えられなくなり、やらないで後悔したくない!(よく聞くセリフ)ということで、音大受験を決めたのでした。
ついでにいうと、内部進学の考査日に大風邪を引いて受験できなかったことで踏ん切りがつきました。
親には「申し訳ないですが私は音楽と心中します」と言いました。
もちろん大反対でしたが、青春真っただ中の若人を結局止められなかったんですね。(こんな娘ですみません)
何度人生をやり直しても、あの抑えようのない衝動を放置することはできないと思います。
あまちゃんだったんですけど、ものすごーく内弁慶な負けず嫌いでした。
そして今
人生で最大級の決断でしたが、今とても幸せです。
しばらく発声ができないと鬱になるくらいです。
将来が何も保証されないこの道を選んだ私を、見放さずにいてくれた家族のありがたいこと。
でも今の時代、保証がないのはどの道も同じですね。
引き続き健康の続く限り、わたしなりの全力で音楽を追求していこうと思っています。
音大入学後はびっくりの連続。
コチラにちょっと書いております↓